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入浴・温泉・湯治
入浴・温泉・湯治

田方郡にはたくさんの温泉があります。中でも、伊豆長岡温泉、畑毛温泉、修善寺温泉、湯ヶ島温泉、土肥温泉は全国的にもよく知られています。田方郡に住む人々は日常的に温泉を利用できるのです。  温泉はなぜよいのか、温泉をもっと活用するにはどうしたらよいか考えてみましょう。

1.入浴の身体に対する影響は科学的にわかってきています

a.温熱効果
ぬる湯(39〜40℃)
血管が拡張して血圧が下がります。胃や腸の活動が活発になります。
→ 血圧が高い人はぬる湯に入ります。お腹をすかせるためにもぬる湯に入ります。
あつ湯(42℃〜)
血管が収縮して血圧が上がります。胃や腸の活動が低下します。
→ 低血圧ぎみで朝弱い人はあつい朝風呂に入ります。
 b.水圧
血管が圧迫され血液が上半身に集まります。
→ 血圧の高い人、心臓病の人はまず腰から下だけ入れます。
 c.浮力
肩まで入ると体重が10分の1になります。
→ 水の中では関節の動きが楽になります。

2.温泉はなぜ良いのでしょうか

a.泉質
 環境省は種々の泉質を規定し、それぞれの効能を記載しています。しかしそのほとんどは、科学的に証明されているとは言えません。
気体である二酸化炭素や硫化水素は皮膚を容易に通過して血管を拡張するので血流を改善し血圧を下げます。
しかし、二酸化炭素泉は環境省の指定する国民保養温泉の中でも2ケ所しかなく、硫化水素を含む硫黄泉は11箇所しかありません。
硫化水素は濃度が高くなるとむしろ危険です。
 ラドン泉やラジウム泉は放射能泉として効能を期待されていますが、低線量なので安全であることは確認されているものの、生体に
対する影響は証明されていません。
溶けている成分が皮膚について膜を作りこれが保温効果をもたらすとする説もありますが、それならば入浴剤で十分ということになります。
そこで、地球内部に蓄えられた未知のエネルギーが地上に出た温泉から放出されるときに生体に作用するという仮説を立てている人もいます。
 いずれにしても温泉水そのものがどのような効果があるかはまだ研究の余地があります。

 b.環境
 浴槽が大きいとリラックスしたときに出るα波の出現が増加するという研究(阿岸祐幸:北海道大学名誉教授)があります。
温泉場の浴槽は大きいのでリラクゼーションは期待できます。さらに温泉の多くは山紫水明の地にあり、普段生活し仕事する場と離れている
ので開放感は格別です。
 最近、うれしい、楽しい、おかしい、気持ちいいといった快の感情は、交感神経の緊張を和らげ、免疫機能を高める作用のあることが
明らかになっています。温泉場にはこれらが満ち溢れています。

3.湯治を楽しみましょう

 湯治は温泉入浴を連続することです。好きな時にお風呂に入り、好きな時に寝、好きなだけ食べる。至福の時間が続きます。つらい仕事やうっとうしい人間関係もありません。本を読み、瞑想し、自然を愛で自己を取り戻します。地位や肩書きをはずした文字どおり裸の付き合いで新しい友人もできるかもしれません。  7日間の湯治をした人を対象にした研究(片桐進、荒川光彦:肘折温泉療養相談事業報告書)では、血圧は下がり、肝機能は改善し、ホルモンバランスは正常化しています。さらに、緊張、不安感、抑うつ感、怒り、疲労感、混乱感は軽減し、活気感、は増強しています。  鹿児島県串良町では平成5年度、6年度、無料の温泉券を町民に発行し、送迎バス付きでいつでも温泉に入れるようにしました。さらに鹿児島大学医学部リハビリテーション科の協力で温泉効果についての講演会や健診、入浴指導も行われました。この結果、平成4年度に8億4千万円であった国保の総医療費が平成5年度には7億7千500万円に減ったとのことです。  長野県北御牧村では、温泉を中心とした医療・保健・福祉の一体的なとりくみを行ったところ、老人一人当りの医療費は平成6年度に比べ平成9年度は17.4%減少しました。たくさん入浴することは病気の予防・治療に効果があるようです。 湯治は温泉入浴のかたまりです。湯治をすることで、心身ともに健康になりましょう。  田方郡の人々は豊富な温泉にいつでも入れますが、時にはゆっくり湯治をしましょう。